クラブナンパノックDay1 ~突きつけられた現実~
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「チャレンジなしに前進はない」
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日曜日20:30 難波
G-MONKEYは小走りにエスカレーターを降りていった。
昼間の2対2のユ〇バアポ後、飲みに行こうという皆の提案を断ってまでここに来ていた。
どうしてもはっきりさせなければならないことがあるからだ。
自身のPUAとしての力量。全てをこの1週間で出し尽くし、
実力を明確にする。
他のアポも全て断り、この1週間はクラブナンパに捧げると決めたのだ。
難波駅の1階に着くと、すでにウイングのミスアダが待っていた。
「すまない、遅れてしまった。」
「よし、行こう。」
ここで地蔵トークを入れている暇などない。
間髪を入れずにクラブナンパノックの初日が幕をあけた。
GIRAFFE osaka 21:00
関西最大級のモンスター箱。
立地も道頓堀沿いと非常にわかりやすいため、
外国人観光客も多い。
日曜、平日は9時までに入ると、1000円2ドリンク(ただしテキーラチケット)
SNS会員だとさらにもう1ドリンク(こちらはレッドブルチケット)
9時頃に入ったため、場はあたたまっていない。
クラブナンパとストリートナンパは似て非なるもの。
まずはこの異質な空間に溶け込むことが大事だと2人は判断した。
お酒を飲んで音楽を楽しむ。
最も基本的な行いをした。
音に合わせ体を揺らす。だんだんと人が増えてくる。そろそろピークタイムか。
ここまで混むとナンパが目立つこともない。ガンガン声をかけよう。
いや、まだはやいか。もう少し様子を見よう。
案件が横を通りすぎる。まだナンパは不自然だ。待機すべきだ。
G-MONKEYもミスアダも違和感にに少しずつ気づき始めていた。
声をかけることができないのだ。
2人のPUAはフロアの真ん中でただ立ち尽くして地蔵していた。
思えばクラブナンパはしばらくブランクがあった。
こんなところでサボりのツケが回ってきたのだ。
まずい、早急に策を打たねば。
考えたあげく、ストナンモードに移行することにした。
クラブでの振る舞いはいったん忘れ、ストナンの感覚でどんどん声をかけていく。
もちろん、目立つはずだ。
2人がナンパ目的で来たというのは誰の目に見ても明らかだった。
それでもG-MONKEYとミスアダは体の緊張がほぐれていくのを感じた。
よし、いつもの自分達だまだまだいけるぞ。
3番ゲ。
しかし連れ出し打診はことごとく失敗した。
初日のジラフは感覚を取り戻すので精一杯だった。
よし、次にいこう。
2人はフロアを後にした。
CHEVAL 1:00
2年前にできた比較的新しいクラブ。
内装は清潔感にこだわっており、男は22歳以上でないと入場できず、またハーフパンツ禁止と、他のクラブよりドレスコードも厳しい。
クラブサーキット期間により、1000円1ドリンクで入場。
週末のそれと比較すると、混み具合はまずまずであった。
ここは和みスペースが広めに作られてある。
ガンガン声かけしていこうと2人はきめた。
ギャルよりと清楚よりの2人組と和み。
G-MONKEY担当の子はまずまずの食い付きだ。
だがそこからいっこうに関係が深まらない。
G-MONKEYのトークがなかなかささらない。
ミスアダはどうだ?イチャイチャできている。
ここはセパするべきだ。
彼女達はトイレにいくといって一旦捌けた。
どうする?
畳み掛けるとしたら今しかない。
2人は合意に達した。
トイレから出てきた彼女達に再アプローチ。
セパを試みる。
G-MONKEYの担当は友達グダが入った。
ある程度予想はついていた。
ミスアダの担当は?
いけそうだ。
ミスアダの即をアシストするべきだ。
G-MONKEYの担当が唐突に口を開く。
「ちょっと○○ちゃん、どこいくの??」
「いや、あの2人いい感じだよ。そっとしておこう。ここで邪魔するのは間違ってる。」
G-MONKEYの担当は怪訝そうな表情をみせると、ミスアダの担当の手をとって強引に人混みの中へ消えていった。
最悪だ。
G-MONKEYのミスで即系物件をとりこぼしてしまった。
その後も2人組に声をかけ続けたが、なかなか連れ出しができない。
空気をかえたい。
2人はシュバルを後にした。
Ammona 3:00
フロアに来た瞬間、G-MONKEYとミスアダは後悔した。
あまりナンパの雰囲気ではない。
即席の田中聖オープナーで和みを試みるもうまくいかない。
しかし幸いにも、クラブに入ってから30分ほどでイベントは終了し、通常のDJタイムが始まった。
よし、自分達の時間だ。
2人組だけでなく、1人の案件にもどちらかが声をかける。
番ゲを重ねる。
2人組の案件と和み開始。職業は美容師。
実はもう1人友達がいるとのこと。
ふとみると、野生と和んでいた。
即系の匂いはあまりしない。しかし、2人にはもはや行動に移しか選択肢がなかった。
営業時間の終了とともに、出口に人がなだれ込んでいく。
うまくセパできるか。
そう考えていた矢先、3人組の1番先輩が2人をひきつれてこちらに見向きもせずに離れていった。
しまった、1番権力のある女を魅了することを我々は怠っていたのだ。
くよくよしている暇などない。我々は次のクラブへと向かった。
BARON
おそらく心斎橋で一番新しいクラブだろう。
こちらも1000円1ドリンクで入場。
案件がまったくいない。いても身内でパーティをしている。
BARONの情報は全くもっていなかったので、面食らった。
しばらく様子を見よう。
フロア中央の椅子に腰かけ、ブーメラン案件に連絡を取りながら待機した。
一向に人が増える気配はない。
我々は来る場所を間違えた。
ミスアダはブーメラン回収に成功していた。
BARONを出た直後にがっちりと拳をかわす。
「G-MONKEY、かならず連れ出して即を決めてくれ。俺も頑張るから。」
「ああ、必ずそうする。」
2人は別々の方向へ歩き出した。
G2 5:30
ナンパに失敗した男、朝まで遊びたい女が最後に行き着くクラブ。
日曜だが、どうやら週末料金の模様。2000円1ドリンク
G-MONKEYのソロクラナンが始まった。
ブーメランは全て回収できなかった。前に進むしかない。
フロアが狭いためか、かなり渋滞していた。
声をかけるも、ほとんど和めない。
音楽にのることもできない。疲労はピークに達していた。
7:00
DJが終了を告げる。タイムアップだった。
クラブナンパノックの初日が幕を閉じた。
結果
6番ゲ
0連れ出し
0即