地蔵

今日は昼過ぎにバイトが終わったので、梅田で久しぶりにまとまった時間をとってのナンパをした。
いままでナンパをしていなかったわけではない。
しかし最近は、日常生活をおくる中でいいと思う子がいたら声をかける、いわゆるついでナンパが多かった。


声かけを開始する。
夜は予定があり、制限時間は2時間半ほどだったので、この間に弾丸即でもして帰りたいなあと思っていた。
ところがいけそうな子が通りすぎても、なかなか声が喉を通らない。
Uターンして後をつけるも、途中で諦めてしまう。
そしていざ声をかけたはいいが、極度の緊張から発せられたのは、力のないか細いセリフだった。
当然女の子とのやりとりも続くわけがなく、すぐに放流してしまう。




けっきょくこの2時間半で、10声かけもしなかった。
当然だが結果は坊主。



ナンパはスポーツとはよく言ったもので、当日のフィジカルコンディション、メンタルコンディションは結果に大きな影響を与える。

この日僕のメンタルはズタズタだった。
何故だろうか。
周りの皆が自分を見ているかのような錯覚に襲われた。
自分を軽蔑しているかのような視線を感じた。
もちろんそれはただの思い込みにすぎない。
今だからわかる。

都会というのは流動的で、例えナンパに失敗して恥ずかしい思いをしても、10秒もすればその時居合わせてた人達は皆どこかへ散っていき、基本的に2度と会うことはない。

だから周りからの視線が~なんてゆうのはまったくもって無駄な心配なのだ。


しかし今日の僕はその必要のない心配に心も体も支配されてしまった。
おそらく下手にナンパ慣れしたせいで、女の子を選別するようになったのだろう。
腕が上がってくるにつれて、声かけの範囲をスト高に絞っていくのは悪いことではないだろう。
しかし僕のような、まだ初心者に毛が生えた程度の者がそれをやってしまうと、地蔵の言い訳として使ってしまう危険性が大いにある。
今日の僕はまさにそうだった。

あの子はあまり可愛くないし別にいっか。

こんな感じでどんどんターゲットを切り捨てていく。たまにスト高が通りすぎるが、心も体も十分にあったまっていないため、声かけが億劫になってしまう。

今一度、初心に戻るべきだ。

ストの時間を作るときは、具体的な声かけ数の目標を定める。
声かけしようとして、地蔵した場合は、すぐに近くにいる別の女の子に声をかける。スト値は問わない。
これは、マイナス思考に心が支配される前に、声をかけれたというプラス思考で満たすためである。


僕の最終目標は、自分が納得のいくような彼女を作ることだ。
そのためのプロセスとして、声かけ数を増やしてスキルを磨かなければならない。

たまに学校のリア友に言われることがある。

お前はそんなことしてたら幸せにはなれない。と

この言葉は妙に心に刺さることがある。
自分のやっていることは正しいのだろうか。


しかし先日の就活セミナーで、コンサル事業に取り組んでいる方は言った、


自分が選んだ道が正しいのかどうかは、自分にしか証明できない。と


僕は今の道を突き進み、自分の正しさを証明する。